蒼穹のファフナーが大好きな人がいろいろ書く場所です。
プロメア感想
本編はもちろんリオ編のネタバレもたくさん。
燃える魂の話でした。
勢いで長々と語ってしまったのでとりあえず最後だけでも読んでいってください。
上映期間中、フォロワーにも勧められたし、その前からギアスとかファフナーのときに映画の予告を見てすげー気になってたんです。グレンラガンはスパロボでつまみ食いして前半の話知ってるくらいだけど、ダリフラ見てて大好きだったのもあって……。リアル多忙で劇場に足を運べなくて歯がゆい思いをしてたんですが、今回再上映と知って喜び勇んで見にいきました。
ガロ編・リオ編から先に見ました。
最初「なんだか映画にしてはこっちが設定しってること前提でポンポン話進むなカットの切り替わりも急で時系列飛ぶときも一瞬の英字(癖がちょっと強めですぐには読みにくい)だからめっちゃ頑張って読まないとちゃんとついていけないな……」と思ってたけどそういえば前日譚がついてるんだったつまりこれは前日譚だ!とガロ編半分くらいいったところで気付く。
これがどういうことか。
リオとのファーストコンタクトが、リオ編だったんですよ。
私事前情報はほとんど入れずに、Twitterに流れてくる画像とガロリオというワードだけで見に行ったんです。公式サイトも上映劇場しか見てない、バーニッシュという名前どころか概念も知らず、PVも見ないで行きました。
つまりリオ・フォーティアが敵なのか味方なのか、人なのか何なのかすらも知らずに劇場に行きました。
ガロ編で「ガロは消防団なんだな」ということを把握。終わった時「そういえばリオという少年は出てこなかったぞ」「つまり消防団側にもとから所属している人間ではない」と気付き、リオについて「味方に出てきて事件のきっかけとなる/物語を動かし始めるキャラクター(学園モノにおける転校生的な立ち位置、ロボ物なら軍の秘蔵っ子研究所出身とか)」か、「敵キャラ」かどちらかだな~~と考える。
リオ編を見て、途中までガロ編と同じで、その後バーニッシュに視点が移される。バーニッシュも人間であり、人間社会に馴染めないことが示される。このあたりで7割くらいリオがこっち側だと思う。
ゲーラ・メイスらがピンチに陥ったところで、放たれた一条の矢。リオによるものだと確信、この時点で好感度がすごい。ピンチに現れる救世主とかかっこいい以外の何者でもない。
そしてあの複数の矢をつがえて発射するシーン。
あの瞬間に惚れました。
弓矢や狙撃銃による遠距離攻撃大好きなんですよ。具体的にはアストラルハウザー(グラブル/ソーン)とかガンダムデュナメス(ガンダム00/ロックオン)とかVF-25Gメサイアバルキリー(マクロスF/ミシェル)とか。
それが!!!!あの登場!!!!!あの顔!!!!!!!!最高!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
あの瞬間に惚れました。そして小さい体ででっかいバイク乗り回してるのも最高に好き。ほんと最高すぎて「ゔぇ゛」みたいな嗚咽出そうになるのを必死でタオルで押さえてた。タオル必携でしょアレ……叫ぶわ……。とにかくあの瞬間にリオ・フォーティアに落ちました。それでしかも「殺さない」って言い始めるしゲーラとメイスにお前がリーダーだと認められて己の魂の片鱗とも呼べる炎をまるで盃を交わすように一つにするその流れがかっこよすぎた……アー……リオ・フォーティア…………。
ガロ編見終わった時点で「このメガネ好きだな」と思ってたんですけどまぁリオの衝撃で推しはリオに固まりました。ごめんねレミーきみのことも好きだよ。
やっと本編の話に入ります。が、なにせ衝撃で記憶が吹っ飛んでるのでここからは時系列とかごっちゃでいきます。
さて、リオ・フォーティアとのファーストコンタクトがリオ編だった私ですが、本編始まってゲーラとメイスが登場、さぁ真ん中にエッラソ~に居座ってるのは誰だっていうとリオ以外の誰でもないじゃないですか。半分信じられなかったけどリオ編を先に見てしまったので「あれはリオだ」というのが既に分かってしまっている。いやこれ知らずに見たかった記憶消して本編からもう一回見ていいですか? でもあのファーストコンタクトシーンの衝撃は忘れたくないので今この経験ができてよかった……。
youtube:映画『プロメア』冒頭アクションシーン より
このシーンどちゃくそかっこよかったです。いやこのシーンに限らずあの手描き風勢いのあるフォントで名前ドーーーーン!!!!!!されてかっこよくないわけがないんですけど。そもそもマッドバーニッシュのフォルムが最高に好きなんですが。
いや~~~~~~~~~リオ・フォーティア…………。
バーニングレスキュー本編初出撃めちゃくちゃかっこよくて、なんかすごい動くやつ!!!射出!!!!!装甲パージ!!!合体!!!変形!!!!!ハイ好き!!!!!オタクこういうの好き!!!!!!!!って感じだったんでもちろん大好きだったんですよ。
でも私はそれ以上にマッドバーニッシュのフォルムが大好きでした……あのゲーラとメイスのガタイのいいやつ/スラッとしたやつ、の対象的なフォルムが最高にかっこいいんですよ。そしてリオのアレ。いや脚~~~!!!!最高か~~~~~!?!?!?
もともとブラックロックシューターも好きだし、ダリフラの叫竜も好きなのでああいうの大好きなんですよ。エンドロールにhuke先生の名前を見つけて安心しました。ちなみにアクセルワールドのブラックロータスも大好きです。並べてみたらブラックロータスめっちゃ似てて運命的な何かを感じた。
リオの話に戻ります。あのエッラソ~~~~な態度のスラッとした脚のやつの中身があんな美少年だなんて信じられます? 実際に仮面割れて顔が見えてガキじゃねえかって呼ばれてもまだ3割くらい信じてなかったです。いや最高ですね。細身の体でデカい武器振り回したりデカいメカに乗ったりしてる子は大好きですし。いやでもただ単純にデカいとかじゃなくてあの態度ですよ態度……ヤバい深夜2時の語彙力死んでる。
本編。PVちゃんと見ずに堺雅人がヤバいという情報だけだった、キービジュもろくに確認せずに見たのでクレイを最初普通にいい上司なんだろうなと思いながら見ていました。あの外見でCV堺雅人でビビりました。最初びっくりした。あの首の太さでこの声??? 途中からなんだかキナ臭くなってきて気づいた頃には「その呼び方は嫌いだ」でウワ~~~~!!!!コイツ敵役か~~~~~!!!!!!!って心の中で叫びました。あの劇場でこんだけウブな反応した観客少なかったんじゃないでしょうか。
クレイ・フォーサイト、最初フォートレスって覚えてて「要塞…?」って思ってたんですけど先見の明という意味でした。fore(前)+sight(視界)か。粘土の要塞だったらそれはそれでノアの箱舟を作り上げた彼そのものだなぁと思いつつ。粘土なのはやがては土に還るモノを燃料としていたからでしょうか。
クレイ、別にとんでもない悪役ではないんですよ。彼は彼で人類を守るために動いている、非常に理にかなっている。むしろガロが理屈破りのバカなだけで。悪い人であるというより、敵役であるというだけの印象です。ガロとリオが偶発的にあの氷の湖にたどり着き、あの奇跡のような”完全燃焼”を成し遂げたから結果として悪になりましたが、それがなければ地球は滅亡していたわけで……。もちろん、博士を殺すなど、ただ人類を救うというのではなく自分に権力が集中するようにしていた面はありますが……100%の悪役ではなく、彼は彼の考えに従って動いていたんだろうなと思います。ただ地球を滅ぼすためなら開墾滅殺ビーム生まれないんですよ。選ばれたものとはいえ人類を生かすことをちゃんと考えている。ところで選抜した人類だけを生き残らせるって聞いた瞬間にへスターの赤い靴作戦が思い浮かびましたね。
しっかし堺雅人本当にすごかった……あの序盤の優しい声、本性を現した時の声、そしてバーニッシュであることを明かしたときからのフルスロットル具合。クレイザーXに乗ってる時の声を聞いて「これはまだ抑えてるなまだこれからくるぞ」と思っていたらアレですよもうほんとありがとう。聞いていて気持ちが良かったです。劇場で聴けて最高だったのでまた聴きに行きたいです。。
クレイといえば開墾滅殺ビームに始まる必殺技の解説をしっかりしてくれるところ好きですね。開墾滅殺ビーム、声に出して読みたい日本語2019優勝ですわ。TL上で聞いていたけど本当に開墾滅殺ビームだった……。プロメアが金曜ロードショーされることがあったらTwitterで叫びますね目指せトレンド1位。
ところでガロの左腕の色が薄いのはなんでですか? クレイの左腕と関係しているんでしょうか……。
全体的に「オタクこういうの好きでしょ?僕も好き!」って感じの要素を詰め込まれてました。
メカの話します。クレイ戦のかっこいい機体名!!!!かっこいい武器名ドーーーーン!!!!!!!!が大好きでした!!!!!!!!!!!最高!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
氷の湖で授けられた後に乗った機体が複座だった瞬間に叫びました。だって複座ですよ複座。最高じゃないですか……ダリフラのオタクはここで死んだ。ありがとうトリガー。好きです。
しかも複座は複座でもひとりが動力となりもうひとりが操縦するタイプのアレ。ダリフラのオタク再び昇天。ありがとう……ありがとう……!!
プロメテックエンジンの悲痛な叫びがほんと聞いてて胸が痛かったです。しかしクレイが使ってた時は赤色の光だったのに、最後でリオの呼びかけに応えてくれたときに緑色の光を発するのめちゃくちゃ最高でした(脳内を流れるunicorn)(やっぱり澤野じゃねえか)(逃れられない澤野)
音楽の話をします。やっぱり劇場で浴びる澤野サウンドは最高だぜ!!(9ヶ月ぶりガンダムNT以来のシャブ)
しかし今回の澤野さんは勢いが薄かった(悪い意味でなく)。作品の雰囲気に合わせたんだろうけど、ギルクラ/アルゼロ/ガンダムUC・NTあたりのテクノサウンド~~な感じでも、進撃のような重厚な感じでもなく、ちょっと柔らかい落ち着いた感じがした。澤野さんは澤野さんで最高なんだけどNTのときのような全身の血を沸騰させるような圧倒的な熱量の塊という感じではなかった。それがまたジワジワ要所要所で効いてくるんですよ……(末期患者の目)。
帰り道でDLしたSuperflyをずっと聞いてるんですけど、劇中曲も聴きたいのでちょっとサントラ借りてきます。
途中でドリルが出てきたところ、最終的に惑星超えた感じになるのすげーーーグレンラガンだなって思ったのでそろそろ履修したい。グレンラガン、1話だけニコニコで見たのが数年前、スパロボでつまみ食いしたのが去年なのでそろそろ本格的に見るべき頃合いなのでは。
グレンラガンのドリルが天を突き閉ざされた場所から脱する道を切り開くためのドリルだったのに対して(にわかですすみません)、プロメアのドリルは奥深くにある大事なものの場所への道を切り開くドリルだったんですよね。矢印が逆方向でありながらそこにある魂は同じなのが好きです。
ガロとリオの話をします。
お互いウマが合わないながらも、その胸にある炎の熱さは二人とも比べられないくらいに強かったんだという話。人とかバーニッシュとか男とか少年とかそういうの全部を超えた、魂と魂の物語だった。そんな物語にできたのは、ガロというひとが、リオというひとが、どこまでも真摯にお互いに向き合っていたからじゃないかと思います。
「泣いてるのか?」ってセリフでこっちが泣きそうになってしまった。燃え盛る炎の中に涙を見れる男すげえよ。無関係の人を巻き込んではいけない、誇りはどうしたってまっとうな意見を述べて正気に戻すガロほんとまっすぐで大好きです。
あれはホモじゃねえんだよ!!!!あの口づけは命の炎を灯すという儀式だ!!!!魂だ!!!!!!!!!ということを100回くらい前置きした上で言わせていただくと腐女子としてはリオガロ派です
燃やさなければ生きていけない。
私が好きな蒼穹のファフナーに「生きる以上変化は止められない」という言葉があります。止まっているものは死んでいる。生きることは動くこと。炎が燃えるという化学反応もまた、そう。
宇宙のエントロピーだってそう。やがてこの宇宙はエネルギーを使い果たして燃え尽きていく。とっても諸説あるようですが。
炎が流す涙、熱くない炎。プロメアの火は物理的な火じゃないんですよね。そもそも色が普通の炎でないというだけでなく。プロメアの火は魂の火。感情のエネルギー。その色は感情のいろ。エネルギーの使い方と向け方できっと世界は変わる。
それはきっと見える炎だけではない。好意も悪意も、生きる上で必要な欲望も、どれもこれも燃やさなければ生きていけない。ではどうやって燃やすのか? 何を燃やすのか?
何かを燃やし続けなければ生きていけない我々が、それでも他者と共存してこの星に暮らしていくのに必要なのは何か。
その答えのひとつが、きっと余分に燃えてる炎を消してくれる、アツい火消したちなのではないでしょうか。
余分な炎を消したその先に残った大事な炎を守っていこう。そうしてピザを焼いて食べて生きるのだ。
ここまで読んでくださりありがとうございました。